東日本大地震から12年が経ち、今年で13回目の3月11日を迎えます。
震災からの復興を目指す中でできることを模索し、福島ファイヤーボンズは活動をスタートしました。
福島の地で活動を続ける地域クラブの私たちには「スポーツの力で、バスケットボールの力で、福島を元気にする」という使命があります。
福島ファイヤーボンズはバスケットボールを生業とする組織です。
勝利を目指し、強いチームをつくることはもちろん大事なことであり、そこにはこれからも全力で取り組んでまいります。
でも、私たちがすべきことはそれだけではありません。
福島のシンボルになり、先頭に立って『誇れる福島』をつくることを目指し、地域のために活動を続けてまいります。
〜2023年 双葉地区訪問〜
津波や原発被害の爪痕が未だ色濃く残る双葉地区へ、選手・チームスタッフ全員で訪問。 福島にとって忘れることができない震災の記憶に改めて向き合うとともに、地域の子どもたちとの交流を図りました。
-請戸小学校遺構 見学-
浪江町役場の職員様から震災直後の当時の話をお聞きしながら、遺構を見学。
-浪江町立なみえ創成小学校・中学校/ 楢葉町立楢葉小学校 訪問-
浪江町と楢葉町の2つの小中学校を訪問。児童からの質疑応答やスポーツレクリエーションを通じて地域の子どもたちと交流させていただきました。
選手メッセージ 〜福島でプレーすること〜
自分がチームに加入したのはクラブが発足した2013年ですが、同年に開校したバスケットボールスクールの子どもたちは高校生や大学生になりました。
その時の子どもたちがトップチームの選手として入ってきて、また一緒にバスケットが出来たら、僕たちが福島のプロスポーツクラブである意義がより大きなものになると思います。
そのためには今後もスクールやユース等との縦の繋がりをより太くしていくことを、自分としても意識していきたい。
クラブ設立からプレーさせてもらっている僕にとって、福島は第二の故郷。
約10年福島に住んでいる中で、色々な場所を訪れました。浜通り、中通り、会津地方と気候も全然違うので、桜が1ヶ月ほど楽しめるというのは福島ならではの魅力だと思います。
選手である以上、プレーでチームに貢献するのはもちろんですが、自らの発信を通して自分の地元の人たちや県外の人たちに、福島の魅力を伝えていくことも大事な役割だと感じています。
昨年はコロナと地震の影響でBONDS UP DAYを開催することができませんでした。福島がバスケで盛り上がっている発信をすることが、福島を元気にしていくことに繋がると信じて、僕はプレーをしています。
1人でも多くの方に会場に来て欲しいし、僕たち選手はその方たちに対して、良い試合をすることでお返しできるよう、精一杯プレーします。
今回、双葉地区を訪問して改めて感じたこと。それは「ふるさとがある」という尊さです。
震災から今年で12年が経ち、以前の生活が少しずつできるようになりました。でも、原子力発電所付近の地域では未だ震災の影響を感じさせる風景がたくさんあります。
戻る場所、原点、自分のルーツを大事にしていきたいと強く思っていますし、子どもたちにとってのふるさとを残していくことが僕たち大人の仕事であると思っています。
僕たちは震災を経験し、そこから立ち上がったクラブです。
そこでプレーする選手として、スポーツを通して福島を元気にしたい。
スポーツを通して笑顔を増やすこと、次の世代へ夢を与えること。震災を機に発足したクラブとして、県のシンボルになると共に、日本中そして世界へ福島の誇りを見せていくこと。
「勝ち負けよりも大事なモノがある。」
地元出身選手としてその責任を誰よりも強く感じています。
次のHOMEGAMEは3月11-12日に開催されるBONDS UP DAY。
あの時生かされた命である僕は、12年前こうしてプロで、そして地元でプレーしていることは想像すらできませんでした。
この日に、大好きなバスケをプレーできること。
たくさんの人たちのおかげで今の自分がいることを忘れず、感謝の気持ちを持ってコートに立ちたい。
福島のシンボルの一つとして、スポーツを通してたくさんの笑顔、感動を与えられるよう、全力で頑張ります。
一緒にB1に行きましょう。
僕は東日本大震災を実際に経験はしていませんが、震災を契機に立ち上がった福島ファイヤーボンズでプレーすることは、自分の人生の中において、大きな意味を持っています。
『諦めない福島』『誇れる福島』をバスケットボールを通して、表現できる機会を得られていることに感謝しているからです。
当初チームに入団した頃は、「バスケットで福島を元気にしたい!」とか、「子どもたちに夢や勇気を与えたい!」と思っていましたが、福島でプレーをしている中で思いは大きく変わりました。
勇気や元気を頂いているのは僕の方だったと気付いたのです。
困難な状況や苦しいときにこそ『誰かのために』。それこそがあるべき姿だということを福島の皆さんから学びました。
今回の請戸小学校遺構訪問でお聞きした、震災直後の子どもたちの様子。
自分にも娘がおり、ただただ胸が苦しくなるばかりでした。
それと同時に、手と手を取り合い、励まし、支え助け合ったという「思いやりと勇気」に心を動かされました。そして、今度は僕たち福島ファイヤーボンズがバスケットを通じて、それを体現するべきだと強く思いました。
福島ファイヤーボンズが福島のためにできること。
それは震災の記憶や教訓を風化させず、福島の象徴となって、元気な福島を全国に届ける存在になることです。
BONDS UP DAYは福島県民にとっても、僕たちクラブにとっても大きな意味のある日になります。
これまでもそうですが、福島を象徴するような心の込もったプレーで戦います!!
今回の双葉地区訪問で請戸小学校遺構を訪問させていただいた時、まず初めに感じた違和感。それは遺構に近づくにつれて工事現場や道路があるだけで家が一つもなくなり、人もほとんどいないことでした。
私は昨シーズン、福島に来て生活をはじめましたが、生活の拠点である郡山では目にしない光景に息を呑みました。
そして、遺構で案内いただいた役場の方の当時のお話も、自分の子どもに置き換えて胸が苦しくなりました。
想像を超えるものがそこにはあり、今を生きて好きなバスケットをしてお金をもらい、仕事から帰れば家族が出迎えてくれることが、当たり前ではないことを強く感じました。
福島に来る前に所属していたチームでは、大怪我をしたことでプロバスケットボール選手としての未来を断念せざるを得ないかもしれない状況でした。
そんな私を、福島ファイヤーボンズやファン・地域の皆さんが温かく迎え入れ、救ってくれた。
だから私は、試合で勇気や感動を与えられるようなプレーをすること、そして心を熱くするパフォーマンスを毎試合することで恩返ししたい。
それと同時に、現役のアスリートでいる間に福島の正しい情報をより多くの人に知ってもらうため、発信し続けることが大事だと思っています。
復興は未だ途上であり、原発事故による風評被害も払拭しきれてはいない等、様々な問題がある中で、私は自分が感じた福島の魅力を多くの人に知ってもらうため、人と人とを繋ぎ、県と県を繋ぐ架け橋になります。
そして震災から12年が経つ今、私も福島の人間として“活気ある福島”を地域の皆さんと共に作り上げたいです。
3月11-12日の試合は福島の皆さんにとっても、私にとっても特別な試合になります。
是非会場までお越しいただけたら幸いです。
私の福島大好きパワー見ててください‼️
CLUB MESSAGE
福島ファイヤーボンズは12年前の東日本大震災をきっかけに誕生した唯一のバスケットボールクラブです。福島復興の活力になればと思い活動して参りましたが、逆に地域の皆様に支えていただいていることを日々強く感じています。そんな微力な我々ですが、「BONDS UP」という言葉の通り、我々の力だけでなくファイヤーボンズが地域のハブとなり人と人とを繋ぐ存在として地域全体の活力を高めていくことはできると考えていますし、その使命が我々にはあります。
震災と新型コロナという未曾有の危機を複数回経験した福島県に存在するファイヤーボンズだからこそ、情報社会・ネット社会においても「リアルな体験価値」を大切にしたいと思っています。試合会場でしか味わえない興奮と感動の提供、誰にでも親しみやすい熱狂空間の創出、バスケットボール教室や運動教室で地域の子どもたちと直に触れ合い夢や希望を伝えること、病院やシニア施設等への訪問で地域の人々を勇気づけること、地域のお祭りやイベントに積極的に協力することなど、時間はかかったとしても人と人とのリアルな繋がりを大切にこれからも一つ一つ活動を続けて参ります。
リーグ参入から次のシーズンで10周年となります。これからも地域の皆様に支えていただかなくては事業の継続はできません。ただ、少しでも地域を支える立場、牽引できる立場になれるようにクラブ一同成長を続けることをお約束いたします。
引き続き福島ファイヤーボンズのご支援・ご声援をよろしくお願い申し上げます。
福島スポーツエンタテインメント株式会社
代表取締役社長
〜福島ファイヤーボンズの被災地活動〜
楢葉町
2021年度より楢葉町の企業版ふるさと納税制度を活用した「バスケットボール振興推進業務」を委託契約締結しており、様々な地域アクションを実施しております。
・福島ファイヤーボンズホームゲームの開催(公式戦、プレシーズンマッチ)
・ならはスカイアリーナ窓枠へのバナー露出(常時)
・楢葉小学校児童へのバスケットボール寄贈
・健康運動プログラムの実施(体幹ストレッチ、筋トレ、リズムトレーニングなど)
・バスケットボール教室の実施(ミニバスチーム指導、一般参加型教室実施)
・楢葉ミニバスチームへユニフォームの寄贈
・楢葉町魅力発信事業(県外での観光物産PR活動)
浪江町
・浪江町立なみえ創成小学校の放課後子ども教室にて、参加児童へバスケットボールを中心とした運動あそびを月2回程度実施。
いわき市
・2022年度バスケットボールクリニック委託事業により、地元出身選手を活用し地元小中学生向けバスケットボール教室を実施
・商業施設内でのイベント/パブリックビューイング開催
南相馬市
・福島県委託事業として地元の子どもたち向けに「バスケットボールクリニック」、県内育成世代支援事業として「主催試合 BONDS CUP」を実施
川内村
・福島県委託事業として地元の子どもたち向けに「チアダンスクリニック」を実施
その他
・2022年3月16日に発生した福島県沖地震の影響で断水被害が大きかった相馬市、南相馬市に、ペットボトルの水(300ml×20本入 50箱)を寄付
〜これからボンズが福島でやっていくこと〜
福島県初、プロスポーツのトップカテゴリ昇格を
目指して戦い、地域を盛り上げる
ファイヤーボンズが地域の人々の生きがいとなるような魅力あるチームをつくっていく
浜中会津での活動を年間を通して継続して続けていく
バスケットボール教室/運動教室/体育の授業/キャリア教育/施設訪問/病院訪問/
被災地での情報発信/イベント&大会実施 など
アリーナ改修により上質なスポーツエンタメをつくる
東北No,1のスポーツエンタメ空間をつくり、福島の交流人口を拡大させる。